平成のテレビドラマを振り返ると、
「どうしてこの作品には続編があるのに、あの名作には続編がないのだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?
続編の作りやすさ・作りにくさってあるのだろうか?
そこで実際に調べてみると、続編のあるドラマとないドラマには傾向がありました。
今回は、平成ドラマの続編事情を掘り下げ、「続編が作りやすい作品」「続編が作られにくい作品」の特徴や背景を考察していきます。
続編がある作品の特徴
まずは代表的な「続編あり」の作品を見てみましょう。
・『白線流し』(1996年)※初回放送時
・『ごくせん』(2002年)
・『ショムニ』(1998年)
・『救命病棟24時』(1999年)
・『相棒』(2000年)
など
これらに共通しているのは、「学園生活」「仕事」「日常感」がベースになっているということです。
学園ドラマ:舞台そのものが物語を生む
『ごくせん』や『白線流し』のような学園ドラマは、環境そのものが新しい物語を生みやすいジャンル。
とくに『ごくせん』は登場人物も多く、描ける人間模様の幅も広い。
また、教師役だけ残して生徒のキャストを入れ替えることで、自然と続編が成立しますよね。
一方『白線流し』は、恋愛要素はありつつも基本的には学園内での人間関係や、人生を静かに追うドラマ。
だから年月を重ねても違和感が少なく、自然に続編が馴染んだ印象です。
(白線流しはシリーズを通して主要キャストの入れ替わりはありません。)
仕事・サスペンスドラマ:フォーマットの強さ
『救命病棟24時』や『相棒』のような作品は、仕事や事件というフォーマットが軸になっています。
新しい事件・症例・事件の犯人などを設定するだけで物語を展開できるので、ネタが尽きない限りは続編が可能です。
つまり、続編がある作品は「人物の成長」や「環境の変化」を自然に描きやすい構造を持っていると言えます。
続編がない名作ドラマの特徴
一方で、当時人気だったにもかかわらず続編が作られなかった名作も多いです。
・『東京ラブストーリー』(1991年)
・『ラブジェネレーション』(1997年)
・『ビーチボーイズ』(1997年)
・『オレンジデイズ』(2004年)
など
これらはなぜ続編がなかったのでしょうか?
恋愛ドラマ:「完結」が美しい
恋愛を軸にした作品は、基本的に主人公たちの関係性が「結ばれる」あるいは「別れる」という形で完結します。
そこで物語はピークを迎えるので、その後を描くと蛇足、間延び感が出やすそうな印象。
青春ドラマ:「一瞬の輝き」
『オレンジデイズ』や『ビーチボーイズ』は、青春、ひと夏のきらめきを切り取ったドラマ。
これって「その時代の空気感」と「役者の若さ」が融合した奇跡的なものだと思うのです。
視聴者も同じ時代の空気を感じながら観ていたからこそ心に残るわけで、後から続きを描いても、あの瞬間の輝きは再現できそうにありません。
つまり、恋愛・青春ドラマは「完成した瞬間が最も美しい」ため、続編を作りにくい。
(もちろん恋愛・青春ドラマに限らず、続編なしの作品は多数あります。)
恋愛要素があるのに続編あり:例外作品
ただし、恋愛ドラマでも続編が成立した例外作品もありますよね。
・『花より男子』(2005年)
・『ホタルノヒカリ』(2007年)
・『結婚できない男』(2006年)
『花より男子』:原作のボリュームと人間関係の広がり
『花より男子』は恋愛が中心ですが、主人公とF4の友情や、学園の人間模様も大きな要素でした。
また原作漫画が全37巻と長大で、描ききれないエピソードも豊富にあったよう。
そして当時の人気は凄まじく、続編を望むファンも多かったようです。(私も記憶にありますが、本当に周りの人みんな観てました!)
『ホタルノヒカリ』・『結婚できない男』:主人公キャラの強さ
これらは恋愛要素もありますが、それ以上になんといっても主人公のキャラクター性が強力!
干物女・阿部寛演じる偏屈建築士など、「この人の日常をもっと見たい!」と思わせる魅力があり、恋愛以外のエピソードもちりばめられていて楽しめました。
どちらのドラマも、日常の一コマがくすっと笑えてつい見ちゃうんですよね…!
ー続編の作りやすさを決める要素ー
以上を踏まえると、平成ドラマにおける続編の有無は以下のポイントに左右されるようです。
・舞台設定の強さ:学園・職場・事件などは物語を生みやすい
・登場人物の多様性:新キャラを加えやすい構造かどうか
・日常感の有無:非日常より、日常ベースの方が話を広げやすい
・恋愛・青春は完結型:一瞬の輝きであるからこそ美しい
・主人公キャラが強ければ例外あり:日常を描くだけで成立する
続編の有無を通じて見えてくるのは、ドラマそのものの「構造」や「性質」です。
視聴率や人気も大事ですが、物語の性質そのものが続編のしやすさを大きく左右しているようですね!
ドラマを観るときに「これは続編が作られやすい構造かな?それとも1クール完結が美しいタイプかな?」と考えてみると、また違った楽しみ方ができるかもしれません。
ぜひみなさんも、平成の名作ドラマを振り返りながら「続編」(もちろん本編も!)をぜひ楽しんでみてはいかがでしょう。
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